THE BRIDGE/ブリッジ  シーズン3 真犯人と結末

完全にネタバレしていますので、ご了承の上ご覧ください。


シーズン3は、アート作品を模した連続殺人と、サーガに試練の多いシーズンとなりました。
また、シーズン2同様事件の真相にいくつかの謎も残っています。


真犯人(アート作品連続殺人事件)


犯人は、美術館の警備員エーミル・ラーション。

動機は、自分の過酷な運命を呪い、関係者に復讐をしたかった。

もともと社会に馴染めていなかった上、リストラにあったりして絶望していた時期に、モーテン・アンカーから人工授精クリニックで出生の秘密を聞かされたのが大きなトリガー。

クリニックの記録によると、モーテンとエーミルの両親は、
母親アナ=マリア・ラーション、父親はフレディ・ホルスト。

L369G42はクリニックの登録ID。

人工授精絡みの真相については、実ははっきりしていない事もあって、ホルストは何故登録していたのか?
そこで子供が生まれている事などを気にしていなかったのか?
エーミルは、母親の名字がついているのでわかるが、モーテンはどうしてこのデータから自分がエーミルと兄弟だと分かったのか?

モーテンは、ヘルの息子でもなかった?
ホルストは、ヘルが殺された話題でも、自分が過去にヘルのクリニックを利用した事を思い出さなかったのは何故?

等々、謎だらけです。
特にホルストは子供を欲しがっていたのに、過去のクリニックの件を洗い出したりしていないのが疑問に感じました。
(もしくは、知ってて隠したい理由があったのか)


ホルストの立て直し事業の介入によりアナセン運送をリストラされていた事から、ホルストに個人的恨みがあるとも思わせられていたが、自分を生み出した存在と言う事でエーミルは気を引きたくて本事件を起こしていた。

リストラの件で、容疑者に浮上した際には自分も被害者に成り済まし、容疑を晴らしていたが、最後の刻印6を使用しているのでもともとの予定だったのかもしれない。

その時は、文明批評家でもあるアメリカ人、エド・ブッカーの作品、「逃げたヤツ」を模して、生きて逃げた事を納得させていた。

アンニカを拉致し、容疑者と思わせるよう利用した事についても、最初からの計画だったのかどうかははっきりとわからない。

理由は、アンニカを殺していないし、最後には自分もホルストと一緒に死ぬつもりだったから。
エーミルは、自分の計画を最後までやり遂げるという目的はあったとしても、その上逃げ切るというつもりはなかっただろうから。

最後は、サーガがサインさせた書類のクリップを盗んで、自殺。

もう1つ気になるのは、ラスムスと同じ苗字にした事。
ラーションの印象が、ラスムスの方が強かったのでクリニックで母親のデータが見つかった時には、ラスムスが犯人なのかと思ってしまいました……。

1話から登場していた犯人でした。

各事件の動機

ヘル・アンカー

自分が産まれる事になった、人工授精クリニックを作った存在。

当初は、レズビアンだから狙われたのかとミスリードになっていた。

アート:「ザ・パーフェクト・ファミリー」
現代オランダ芸術家ヴォーハイドの作品。

欠落:心臓=心がない。

ラーシュ=オヴェ・アブラハムソン

エーミルに4年間学校で性的虐待をしていた教師。

アート:「ビーチでの一日」
フランク・ニールセンの抽象画

欠落:ペニス=性犯罪者。

ハンス・ペッテション

8歳の時里親の元から逃げ出した歳に、保護して送り返していた。

アート:「悪夢」
かかしと、鳥の餌と鳥の遺体の作品。

欠落:右腕=法の手先。

ホーカン・エークダール

ホーカンは、養子なので昔は別の名字でソーシャルワーカーをしていた。
その時にエーミルをヨハンソン家に振り分けた。

アート:「カウントダウン・トゥ・ディサポイントメント」
エドゥアルド・パオロッツィのポップ・アート。

欠落:眼球=妻の浮気が見えていない。

フィーリプとインゲル・ヨハンソン夫妻

フィーリプは数々の里子を預かったが、その扱いは誰もが酷いと口を揃える。
特にエーミルは汚い地下室に閉じ込められていた。

アート:「クリスマスの中止」
アメリカ人アーティスト、エドウィーナ・コリンの映像作品。

欠落:脳みそ=脳なし。

ホルスト

エーミルの実の父親。(人工授精)
この世に産まれてきたくはなかったという想いと、何故存在に気づいてくれないのかという訴えで、最後に1つの作品となって赤ん坊と3人一緒に死ぬつもりだったが、サーガ達が阻止した。

アート:「本当に素晴らしい一日」
デンマークのクラウス・アーネセン。

シェル・セーデルの謎

ヘルの殺害現場があったアナセン運送に、その日最初に出勤してきた社員で、エーミルはシェルの黄色い車で行動していた。

ヘルの現場に使われた小道具を、通販会社から受け取ったのもシェルと思われる。
(アナセン運送の私書箱宛てで、郵便物の管理担当がシェル)

シェルは協力者だったのか、それともエーミルが無理やり脅していたのか。

シェルは、リストラの対象にはなっておらず、ヘルの事件後、自主的に退職してシンガポール行きの飛行機に乗ったというデータが発見されたが、その姿は以降見つけられていない。(セアボーは最終日に聴取していたが、辞職の話しも聞いていない)

何故そのタイミングで退職したのか?

本当にシンガポールへ行ったのか、それともエーミルが殺して偽装したのか?
等シェルについてははっきりわからないまま。

散りばめられたブラフ

アレクサンダー・ドーヴァー

ハンス誘拐は、あくまでもハンスに個人的な恨みと利用価値があったからで、たまたまエーミルの標的と被ってしまっただけ。
しかも、そのせいでエーミルに殺される羽目に。

リーセ・フリース・アナセン

レズビアン婚をしたヘルを批判し、殺害についても「死んでよかった」等と発言していた上、その次にも同姓婚で批判していた牧師ファビアン・クリステンセンが殺された為、事件への関与あるいは影響が疑われたが、ファイアンは模倣犯の仕業でヘルは単なる偶然だった。

リカルド

リーセが批判する牧師ファビアン・クリステンセンをヘルアンカー殺害の報道を見て、模倣した青年。
リーセの妄信的なファン行動がエスカレートしただけ。

モーテン・アンカー

ヘルの息子でありながら、アフガニスタン帰りで挙動不審だった為、ヘル殺害の容疑者とも思えたが、エーミルの邪魔になって犠牲になっただけ。

ルカス・ステンスロップ

モーテンのアフガニスタン時代の友人で、モーテンが「兄弟に殺された」と残した事から浮上した。

裏の顔はギャンブルの元締めでもあり、ドラッグのバイヤーもしていた為、その危ない生活の中で命を狙われる羽目に。
それと事件が被って、容疑者扱いされるがドラッグ絡みで殺されて終了。

クラーエス・サンドバリ

父殺しで登場するというインパクトから、ホルストに正当的な恨みを持つ存在で容疑者にもなり得たが、どちらかというと本事件よりは、アンニカを殺害したのではないかというミスリードが目立った。
(スコップを持って登場して以降、アンニカが行方不明のままだった。)

実際は、ストーカーアンニカに怯えながら、居ない隙に父親の葬儀を済ませていただけ。
遺体を消してしまえば、殺人の証拠が消えると思った?

でもアンニカは父親の窒息死で出来た不自然な痣を写真に収めていたので、証拠は掴まれたままと言う事をクラーエスは知らないと思われる。

アンニカが生きていて、クラーエスはアンニカの捜索願いも出していなかったと知った今、アンニカがクラーエスを告発する可能性は考えられるけど、ストーリー上は語られていない。

アンニカ・メランデル

クラーエスのストーカーから、ヨハンソン家の里子だった事で共犯者として浮上するが、単なるサイコなストーカーでした。
最後までクラーエスに愛されていると思い込んでもいた。

人工授精クリニックにはレナーテ・メランデルのデータはなかったので、アンニカの本当の父親については不明のまま。

サーガと結末

サーガの嫌いな母親の登場から、父危篤、そして一度も会わないままの父の死。
そこへ被せて、ハンスの誘拐と昏睡状態が続き、最終的にはそのまま戻らぬ人になってしまう。
止めは、母親の自殺。
しかもそれは後々、サーガに殺されたかのように見せかけるという、罠が散りばめられていて。
最終的にはサーガは、身も心もボロボロになった挙句、唯一残った拠り所の刑事という仕事を奪われて終了となりました。

まだサーガの起訴などには進んでいませんが、このままだと有罪間違いなしと言う事で。

とにかく、今シーズンのサーガはいつものサーガ節がほとんど見られない程調子が出ていませんでした。
リンの上司という立場を利用したイビリも酷く、しょぼんとする姿が多かったです。

またそのせいで、いつものキレも失いミスするシーンも。

そんな中、セアボーとの出会いが唯一の光と言う感じで、でもそれがとっても大きい要素となりました。
なんだかんだ、マーティンとはいい仲間止まりという制限があったけど、セアボーは公私共にサーガを包んでくれる存在になり得るので、そこだけはとても幸せでポジティブな要素になりました。
ま、今回セアボーすらいなかったら、ボロボロすぎて見てられないんでしょうけど。

それにしても、母親がサーガに殺されたように見せかけて自殺というのも、まだまだ分からない事だらけです。

まず、そんな事が母親1人に出来たのか謎すぎます。
サーガのPCでタイマー設定してメールを出す。
家に侵入して爪を盗み母親の車に落とす。

母親がそうして死にたい、と願ったのは疑わないとしても誰か協力者が居たはず。
それが誰なのか?
何故そこまでするのか?

今のところサーガに恨みを持つといえば、すぐ思い浮かぶのはラスムスですが。
そんな単純な話しなのかどうか。
今後の展開が楽しみです。


最終的に、サーガとセアボーはそれぞれの事情で仕事を離れました。
サーガは、殺人容疑が晴れるまでは刑事の仕事は出来ない。
セアボーは、娘を捜したいのに休暇を貰えないから辞職。

そして2人は、協力して6年前のセアボーの家族失踪事件を追い始めた所でシーズン3は終了しました。

セアボーの家族についても、未解決なのでどうして家族が狙われたのか、誰が犯人なのかなど一切分かりません。

シーズン4で、丸ごとセアボーの事件が扱われるとは考えにくいですが、少なからず紐解かれて行くのではないかと期待して。


以上

(文:ジェーン洞)







アテンションプリーズ!!

当サイトは、ネタバレ全開しております。
また、あらすじ・感想等は主観に基づいた表現が含まれます事を、ご了承の上楽しんでいただけると幸いです。

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